自賠責11月値上げ、10月車検でも新料金の人
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自賠責11月値上げ、10月車検でも新料金の人

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車検の見積書を見て、自賠責保険の欄が去年の案内より高いと気づく人がこれから増えます。自賠責保険料は、2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約から、全車種平均で6.2%上がります。2013年4月以来、約13年ぶりの引き上げです。

結論から書くと、新料金になるかどうかは「手続きした日」ではなく「保険が始まる日(始期)」で決まります。10月中に車検を済ませても、新しい自賠責が11月に始まるなら新料金です。普通車の車検で払う24か月契約は910円増えます。

この記事では、値上げの周りで広がっている3つの誤解を、損害保険料率算出機構(自賠責の料率を計算する団体)の料率表で確かめた数字で訂正します。

(料金は北海道・本州・四国・九州の離島以外の地域のもの。沖縄県と離島は別料金です。最終確認日:2026-10-12)

誤解1 10月中に手続きすれば旧料金

誤解の中身は「11月値上げなら、10月のうちに車検を受ければ安いまま」というものです。正しくは、判定に使うのは自賠責の保険期間が始まる日です。

秋の車検の時期に保険の始まる日をカレンダーで確かめる場面

損害保険料率算出機構が2026年4月30日に金融庁へ届け出た料率表には、新しい料率は「2026年11月1日以降に保険期間の始期を有する保険契約に適用」と書かれています。JAFの解説記事も、契約の手続き日ではなく保険の開始日で判断すると説明しています。

新しい契約はいつ始まるか

車検で入る自賠責は、今の自賠責が切れる日に次の契約が始まる形が基本です。保険の切れ目を作らないためで、手続きを早めても始期は前に動きません。

2025年4月からは、車検の満了日の2か月前から継続検査を受けても、車検の残りの期間を失わなくなりました(国土交通省の省令改正)。「早めに受けると損」という心配は減りましたが、自賠責の始期まで自動で早まるわけではありません。

車検が10月満了でも新料金になる例

見落としやすいのは、車検の満了日と自賠責の満了日がずれている車です。新車で買ったときに37か月の自賠責に入ると、36か月の車検より1か月長くなります。その後の車検で24か月契約を足していくため、自賠責の満了日は車検より1か月ほど後に来るのが一般的です。

例として、車検の満了日が2026年10月20日、自賠責の満了日が11月20日の普通車を考えます。10月上旬に車検を受けても、新しい自賠責は11月20日に始まるので新料金です。確認すべき書類は車検証ではなく、自賠責保険証明書の「保険期間」の欄です。

始期を前倒しできるか

前倒しした車検日に合わせて自賠責の始期を早められるかは、公的な資料で確かめられませんでした。整備工場やディーラー、保険の窓口によって扱いが違う可能性があります。

旧料金で入りたい人は、車検を予約するときに「自賠責の始期は何日になりますか」と聞いてください。差額は普通車で910円です。そのために車検の日程を大きく動かすほどの金額かどうかは、家計の事情で決めてかまいません。

誤解2 車検代が6.2%上がる

二つ目の誤解は「自賠責が6.2%上がるなら、車検の支払いも6.2%増える」というものです。6.2%は全車種の平均で、自分の車の増え方は車種と契約期間で違います。さらに、自賠責は車検代の一部でしかありません。

車種別の増え方

料率表から、車検でよく使う契約期間の新旧料金を抜き出しました。旧料金はJAFの解説記事、新料金は料率表で確認したものです。

車検のときに入る24か月契約

  • 自家用乗用車(普通車):17,650円 → 18,560円(910円増)
  • 軽自動車(検査対象車):17,540円 → 18,660円(1,120円増)
  • 小型二輪(250cc超のバイク):8,760円 → 9,640円(880円増)

25か月契約

  • 自家用乗用車:18,160円 → 19,070円(910円増)
  • 軽自動車:18,040円 → 19,170円(1,130円増)
  • 小型二輪:8,910円 → 9,800円(890円増)

新車購入時の37か月契約

  • 自家用乗用車:24,190円 → 25,180円(990円増)
  • 軽自動車:24,010円 → 25,330円(1,320円増)
  • 小型二輪:10,630円 → 11,660円(1,030円増)

軽自動車は、新料金で普通車より高くなります。24か月契約で比べると、軽自動車が18,660円、普通車が18,560円です。「軽だから自賠責は安い」は、11月からは当てはまりません。

車検代全体に占める割合

車検の支払いには、自賠責のほかに自動車重量税、検査の手数料、整備費用が入ります。整備費用は車の状態とお店で大きく変わるので、自賠責の910円増は総額から見ると小さな部分です。

家計への影響を正しく見るには、「車検代が何%上がるか」ではなく「自賠責の欄が何円増えるか」で考えるほうが正確です。2年に1回、普通車なら910円の増加です。

誤解3 バイクや原付は関係ない

三つ目は「値上げは車の話で、バイクは対象外」という思い込みです。自賠責はバイクと原付にも入る義務がある保険で、今回の改定はバイクにもかかります。

車とバイクと原付を並べて保険の見直しを考える場面

増える額は車より小さく見えますが、率で見るとバイクのほうが上がっています。小型二輪の24か月契約は8,760円から9,640円へ880円増で、約10%の上昇です。普通車の910円増は約5.2%なので、上がり方は小型二輪のほうが急です。

250cc以下のバイクや原付は車検がなく、自賠責の更新を自分で忘れずにする必要があります。コンビニや保険会社の窓口で更新するときも、判定は同じく保険期間の始期です。11月以降に切れる契約を更新するときは、新料金を前提に予算を組んでください。

値上げの理由

損害保険料率算出機構やJAFの解説によると、主な理由は次の3つです。

  • 交通事故の件数の減少が下げ止まりつつある
  • 医療費の上昇で、事故1件あたりの保険金の支払いが増えている
  • 賃金や物価の上昇で、保険会社の運営費が増えている

自賠責は国が仕組みを決めている強制保険で、どこで入っても保険料は同じです。保険会社を選び直して安くする方法はありません。

11月までにやること

3つの誤解を踏まえると、やることは次の3つです。

  1. 自賠責保険証明書の満了日を見る:車検証の満了日と別に確認する。車検証と一緒に保管されていることが多い書類です
  2. 満了日が11月1日以降なら新料金で予算を組む:普通車なら24か月で18,560円、軽自動車なら18,660円
  3. 旧料金にこだわるなら車検の予約時に始期を聞く:前倒しできるかはお店や窓口しだいなので、自分で決めつけない

車の出費を年単位で見える化する

自賠責、車検、自動車税、任意保険と、車のお金は「毎月ではないが必ず来る出費」の集まりです。普通車の自賠責が2年で910円増えても、家計が苦しくなる額ではありません。困るのは、こうした出費が同じ時期に重なって、ボーナスや貯金を取り崩すときです。

車の支払いをカードや口座から払っている人は、家計簿アプリで「車」の項目にまとめると、1年分の合計がすぐに出ます。

自賠責で足りない部分を補う任意の自動車保険は、更新月によって保険料が変わる時期が違います。自賠責とあわせて確認すると、1年分の車の予算が固まります。

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参考情報

※料金は離島以外の地域(沖縄県を除く)の基準料率です。最新の金額は保険会社・販売店の窓口や損害保険料率算出機構の公式サイトでご確認ください。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。