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自動車保険はいつ上がる?答えは更新月で違う

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「自動車保険がまた上がるらしい」というニュースを見て、明細を引っ張り出した人もいると思います。先に結論を書きます。値上げが自分の財布に効くのは、次に更新(保険始期)を迎える契約からです。 契約期間の途中で保険料が上がることはありません。

つまり、同じニュースでも、更新月が11月の人と3月の人では、負担が増えるタイミングが半年近くずれます。この記事は、読者から来そうな疑問に順番に答える形で進めます。数字は損害保険料率算出機構と各社の発表、報道で確認できたものだけを使います。

自動車保険は、いつから上がるのですか?

会社ごとに時期が違います。2026年8月末までに公表・報道されているのは次のとおりです。

会社改定の時期平均の改定率
損害保険ジャパン2026年7月(実施済み)約1.8%引き上げ
東京海上日動火災保険2026年10月約6.5%引き上げ
損害保険ジャパン2027年1月約5%引き上げ
MS&ADインシュアランスグループ(三井住友海上・あいおいニッセイ同和)2027年4月6%程度の改定を予定

(最終確認日:2026-09-01。損保ジャパンの2027年1月改定は2026年8月24日に報じられたもので、対象は2027年1月以降の契約です)

ここで大事なのは、「2027年1月から上がる」と「2027年1月に自分の保険料が上がる」は別だということです。自動車保険は1年契約が主流で、新しい料率は更新のタイミングで初めて反映されます。2027年1月時点で契約が続いている人は、その契約が満期を迎えるまで今の料率のままです。

たとえば損保ジャパンで更新月が毎年3月の人なら、影響が出るのは2027年3月の更新から。更新月が12月の人なら、2026年12月の更新は間に合い、次の2027年12月からになります。自分の証券に書かれた「保険始期」を見るのが、いちばん確実です。

そもそも「参考純率14.4%」とは、何の数字ですか?

2026年6月23日、損害保険料率算出機構が自動車保険の参考純率を平均14.4%引き上げる届出を金融庁長官に行い、同年6月30日に法律に適合している旨の通知を受け取りました。前回の改定(2024年6月)は5.7%の引き上げでしたから、幅がかなり大きくなっています。

ただし、これは保険料そのものではありません。参考純率は、保険会社が支払う保険金にあてる部分(純保険料)を計算するときの「参考値」です。各社は自社の収支や商品設計にあわせて料率を決めるため、この数字がそのまま保険料に乗るわけではありません。

実際、参考純率が14.4%上がったのに対して、各社が公表した改定率は5%から6.5%程度です。14.4%という見出しの数字と、自分の請求書に来る数字は別物だと考えてください。

引き上げの背景として挙げられているのは、修理費と対人賠償の支払い増加です。損保ジャパンの場合、2026年4〜6月の修理費単価が前年同期比で7.9%上がり、2027年3月期通期の自動車保険の収支は赤字予想だと報じられています。センサーやカメラを積んだ車が増え、軽い接触でも部品交換が高くつくようになったことが効いています。

うちの保険料も、平均どおりに上がるのですか?

上がる人もいれば、ほとんど変わらない人もいます。公表されている数字はあくまで契約全体をならした平均で、個別の契約は、車種・等級・年齢・補償内容の組み合わせで上下します。

わかりやすいのは、車の型式です。損害保険料率算出機構は車の型式ごとに「型式別料率クラス」を設定していて、同じ改定でも、事故の実績によってクラスが上がった型式と下がった型式が出ます。自分の車のクラスは、同機構のサイトにある「型式別料率クラス検索」で調べられます。

もうひとつは等級です。1年間無事故で更新すれば等級が1つ進み、割引率は今より良くなります。値上げ分を等級の進行が一部打ち消すため、更新明細を見たら「思ったより上がっていなかった」というケースは普通に起こります。 逆に、保険を使って等級が下がった年は、料率改定よりそちらの影響のほうがはるかに大きく出ます。

年10万円払っていると、いくら増えますか?

平均5%の引き上げをそのまま当てはめると、年10万円の契約で約5,000円、年6万円なら約3,000円の増加です。月あたりにすれば400円前後で、正直、単体では家計の形が変わるほどの金額ではありません。

問題は、この値上げが単発ではないことです。損保ジャパンは2026年7月に約1.8%上げた上で、2027年1月に約5%を重ねます。同じ補償のまま何もしなければ、2年で7%前後、じわじわ積み上がる形になります。 火災保険や生命保険と同じで、保険は「気づかないうちに上がる固定費」の代表格です。

値上げの前に、まず確かめたほうがいいことはありますか?

あります。順番としては、他社と比べる前に、いまの契約に無駄が残っていないかを見るほうが先です。見るところは4つです。

1つ目は車両保険です。保険料に占める比率がいちばん大きい部分で、外すか、免責金額(自己負担額)を上げるかで金額が大きく動きます。新車なら残す価値がありますが、10年落ちで車両価額が下がった車に高い車両保険を掛け続けているケースは珍しくありません。ただし、外せば事故のときの修理費は全額自己負担になります。「安くなるから外す」ではなく、「その車をぶつけたとき、自腹で直せるか」で決めてください。

2つ目は運転者の範囲と年齢条件です。子どもが独立して自分の車を持ったのに「家族限定」「21歳以上補償」のままだった、という取り残しはよくあります。生活が変わったのに条件を直していないと、使わない補償にお金を払い続けることになります。

3つ目は年間走行距離の区分です。通勤で使っていた人が在宅勤務中心になった、車を週末しか使わなくなった、といった変化があれば、申告する距離区分が変わり、保険料も変わります。

4つ目は特約の重複です。弁護士費用特約や個人賠償責任特約は、自動車保険だけでなく、火災保険やクレジットカードの付帯サービスにも付いていることがあります。同じ補償を二重に持っていても、受け取れる金額が二倍になるわけではありません。重複は、気づいた時点でどちらかを外せば、それだけで確実に減る出費です。

自動車保険だけを見ていると、この重複には気づけません。火災保険・生命保険・医療保険まで含めて一度並べてみると、外していい補償が見つかることがあります。自分だけで全部の証券を突き合わせるのが面倒なら、家計全体を見る相手に並べてもらう手もあります。

他社に乗り換えるなら、いつ動けばいいですか?

見積もりを取るなら、満期の1〜2か月前が動きやすい時期です。多くの保険会社は満期の2か月ほど前に更新案内を送ってくるので、その封筒が届いたタイミングを合図にすると忘れません。

このとき、乗り換えても等級は引き継がれます。「他社に移ると等級がリセットされる」というのは誤解で、原則として今の等級と事故有係数の適用期間はそのまま新しい契約に移ります。等級が下がるのは、保険を使った場合と、契約の空白期間を作ってしまった場合です。

一方で、安さだけで決めるのは危険です。事故対応の窓口が24時間つながるか、レッカーや代車の条件はどうか、といった部分は保険料の表に出てきません。保険料の差が年数千円なら、事故のときの安心を取るという判断も十分あり得ます。

結局、今日やることは何ですか?

3つだけです。

まず、保険証券を出して満期日(保険始期)と保険会社名を確認すること。値上げが自分に届くタイミングは、これで決まります。

次に、車両保険・運転者の範囲・年齢条件・年間走行距離の4点が、いまの生活と合っているかを見ること。ここがズレたままだと、料率が上がっていなくても払いすぎになります。

最後に、弁護士費用特約と個人賠償責任特約が、火災保険やクレジットカードと重複していないかを確かめること。ここは減らしても補償が実質的に落ちない、数少ない場所です。

自動車保険の値上げは、2026年から2027年にかけて各社で続く見込みです。ニュースが出るたびに慌てるのではなく、更新案内が届いたときに毎年10分だけ見直す、という習慣にしてしまうのがいちばん現実的です。

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参考情報

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。保険料や改定率は契約条件・保険会社によって異なります。契約内容の変更は、必ずご自身の保険証券と保険会社の説明でご確認ください。