家計管理

最低賃金は10月1日に全国では上がらない

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2026年度の最低賃金は、9月3日に47都道府県すべての答申が出そろいました。答申段階の全国加重平均は1,177円です。7月に報じられた1,176円は目安の段階の数字で、確定した額とは1円ずれています。

もうひとつ広がっているのが、発効日の誤解です。全国いっせいに10月1日から切り替わるわけではありません。10月1日から12月2日まで、県ごとに順に発効します。

この記事でわかること

  • 確定した額と、7月の目安との違い
  • 自分の県で新しい時給が適用される日
  • 時給が上がっても手取りが増えない人の条件

1176円ではなく1177円で確定

厚生労働省が9月3日に公表した答申では、全国加重平均は1,177円です。前年度の1,121円から56円の引き上げになります(最終確認日:2026-09-06)。7月28日に示された目安は1,176円・55円だったため、実際の答申は目安を上回りました。

差が出た理由は、目安より高い額を決めた県が多かったことです。日本経済新聞によると、47都道府県のうち33が目安を上回り、14が目安どおりでした。

引き上げ額の幅は54円から65円です。最も大きい65円が1県、最も小さい54円が3都府県と厚生労働省が公表しています。金額そのものは東京都の1,280円が最も高く、宮崎県の1,085円が最も低くなりました。

ただし「全国平均1,177円」は、自分の時給とは直接つながりません。適用されるのは、実際に働いている事業所がある都道府県の額です。 勤務先の本社が東京にあっても、働く店舗が隣県なら、隣県の額で判断します。

発効日は10月1日から12月2日の幅

厚生労働省の発表では、答申された額は10月1日から12月2日までの間に順次発効する予定です。県ごとに日付が違うため、10月の給与明細で時給が変わらない人が出ます。

10月1日に発効するのは、東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪などです。最も遅いのは沖縄県の12月2日で、岩手県と熊本県が12月1日と続きます。11月に発効する県もあります。

日付が「予定」と書かれているのは、答申のあとに手続きが残っているためです。都道府県労働局で労使からの異議申出に関する手続きを経て、労働局長が正式に決定します。

自分の県の日付は、厚生労働省の一覧か、勤務先がある都道府県労働局のサイトで確認できます。10月に時給が変わらなくても、勤務先の県の発効日がまだ来ていないだけという場合があります。

上がるのは下回っている人の時給だけ

改定で強制的に引き上げられるのは、新しい額を下回っている時給です。すでに新しい額を上回っている人は、会社が据え置いても法律上の問題は起きません。

去年ぎりぎり上回っていた人ほど、確認する価値があります。東京都の1,280円は54円の引き上げなので、改定前は1,226円でした。時給1,250円で働いていた人は、改定前は最低賃金を上回っていました。10月1日以降は30円足りません。この場合、勤務先は1,280円以上に引き上げる必要があります。

下回ったまま支払われた場合は、勤務先がある都道府県の労働局や労働基準監督署に相談できます。

締日をまたぐ月は旧額と新額の混在

新しい額が適用されるのは、発効日以降に働いた時間です。給与の締日と発効日がずれていると、1回の給与の中で2つの時給が混ざります。

例として、15日締め・当月25日払いの職場で、発効日が10月1日の県を考えます。10月25日に支払われる給与のうち、9月16日から30日までは旧額です。10月1日から15日までが新額での計算になります。時給が上がった月の給与が思ったほど増えないのは、1回の給与が2つの単価に割れているためです。

まるごと新しい時給で計算する会社もあります。どちらの扱いになっているかは、給与明細の単価欄と勤務時間の内訳で確かめられます。

時給が上がると減る扶養内の勤務時間

時給が上がると、同じ年収の上限に達するまでに働ける時間は短くなります。上限額を決めて働いている人にとって、引き上げは「働ける時間が減る」形で効きます。

例として、年130万円を上限に決めて働く人を考えます。時給1,226円なら年1,060時間まで働けます。時給1,280円になると、上限までは年1,015時間です。差は45時間で、月あたり約3.7時間にあたります。

年末に近づくほど、シフトの調整は難しくなります。10月から12月のシフトは、新しい時給で計算し直しておくと、12月の駆け込み調整を避けられます。

なお、年収の壁を超えたかどうかの判定は、契約内容や勤務先の規模によっても変わります。判定の実務は130万円の壁、残業で超えても外れない?にまとめています。

9月中に確かめる3つ

最初に確かめるのは、勤務先がある県の発効日です。10月1日の県と12月の県では、家計に効き始める時期が2か月ずれます。

次に見るのが、給与明細の時給の単価です。月給制の人は時給に直さないと比較できません。月給と所定労働時間から時給を出すには、実質時給計算機が使えます。通勤手当や家族手当は最低賃金の計算に入らないため、支給総額のままでは判定できません。

3つ目は、年内に働ける残り時間の再計算です。上限を決めて働いている人は、時給が上がった分だけシフトを減らす必要が出ます。給与の振込額を月ごとに追っておくと、11月や12月に慌てずに済みます。

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参考情報

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。