電気代11月改定、増える254円の95%は基本料金
※本サイトの記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります
※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。
東京電力エナジーパートナー(以下、東電EP)は2026年11月1日から、送配電網の使用料である「託送料金」の値上げ分を電気料金に反映します。平均モデル(従量電灯B・30A・月260kWh)の値上がりは月254円です。
254円のうち240.93円は基本料金で、使った量に応じた料金の増加は13円だけです。 節電では、この値上がり分はほとんど減りません。効くのは契約アンペアの見直しで、40Aから30Aに下げると改定後は月392円下がります。
この記事では、10月から12月の請求までの流れに沿って、家庭で何をいつ確かめるかを順番に整理します。数字は東電EPが2026年9月29日に公表した料金単価表(税込)によるもので、記事の最終確認日は2026年10月10日です。
10月から12月までの流れ
電気代は10月と11月の2回、別々の理由で上がります。先に全体の順番を表にまとめます。
| 時期 | 起きること | 家計への影響 |
|---|---|---|
| 2026年10月使用分 | 国の電気・ガス料金支援がない月 | 補助で引かれていた分がなくなる |
| 2026年11月1日 | 東電EPが託送料金の見直しを料金に反映 | 基本料金が10Aあたり80.31円上がる |
| 11月〜12月の請求 | 2つの値上がりが明細に出てくる | 検針日によって出る月がずれる |
国の支援終了の詳しい話は、電気代の補助が9月で終了|効く手はどれで書きました。この記事では、11月1日からの託送料金の分に絞ります。
東電EPの発表は「2026年11月1日より反映」です。検針期間が11月1日をまたぐ月にどう計算するかは、発表資料では確認できませんでした(未確認)。自分の家の分は、12月に届く明細で確かめるのが確実です。
11月1日に変わる単価
託送料金は、電気を家まで届ける送配電網を使うための料金です。電気代の中に最初から含まれていて、明細に別の行としては出てきません。
東電EPの単価表で、従量電灯Bの改定前と改定後を並べると次のとおりです。
| 区分 | 改定前(税込) | 改定後(税込) | 差 |
|---|---|---|---|
| 基本料金 10A | 311.75円 | 392.06円 | +80.31円 |
| 基本料金 30A | 935.25円 | 1,176.18円 | +240.93円 |
| 基本料金 40A | 1,247.00円 | 1,568.24円 | +321.24円 |
| 電力量料金 120kWhまで | 29.80円/kWh | 29.85円/kWh | +0.05円 |
| 電力量料金 120〜300kWh | 36.40円/kWh | 36.45円/kWh | +0.05円 |
| 電力量料金 300kWh超 | 40.49円/kWh | 40.54円/kWh | +0.05円 |
上がり方の中心は基本料金で、10Aあたり約26%上がります。 電力量料金のほうは、1kWhあたり5銭の値上がりです。
関東エリアの自由料金プラン「スタンダードS」と「スマートライフS」も、基本料金は同じ金額に改定されます。どちらも電力量料金の値上がりは、1kWhあたり5銭です。
平均モデルで254円増える内訳
東電EPが示した平均モデル(従量電灯B・30A・260kWh)の計算は次のとおりです。燃料費調整額は2026年11月分の単価(マイナス5.33円/kWh)、再エネ賦課金は4.18円/kWhで計算されています。
| 項目 | 改定前 | 改定後 | 差 |
|---|---|---|---|
| 基本料金 | 935.25円 | 1,176.18円 | +240.93円 |
| 電力量料金 | 7,286.20円 | 7,299.20円 | +13.00円 |
| 再エネ賦課金 | 1,086円 | 1,086円 | 0円 |
| 合計 | 9,307円 | 9,561円 | +254円 |
年間に直すと、254円の12か月分で3,048円の負担増です。
電力量料金の13円は、260kWhに5銭を掛けた金額です。使用量を1割減らしても、託送料金による値上がりは1円ほどしか減りません。
ただし、節電が無意味になるわけではありません。電気代の総額は、今までどおり使った量で大きく変わります。託送料金の値上がり分だけは、使った量ではなく契約で決まる、ということです。
アンペア別に見た月の増額
基本料金は契約アンペアで決まるため、大きいアンペアの家ほど値上がりも大きくなります。単価表の差額に、260kWh分の13円を足して計算しました。
| 契約アンペア | 基本料金の増加 | 260kWh使った月の増加 | 年間の増加 |
|---|---|---|---|
| 20A | +160.62円 | 約174円 | 約2,083円 |
| 30A | +240.93円 | 約254円 | 約3,047円 |
| 40A | +321.24円 | 約334円 | 約4,011円 |
| 50A | +401.55円 | 約415円 | 約4,975円 |
| 60A | +481.86円 | 約495円 | 約5,938円 |
年間の数字は、月の増加を12倍して円未満を四捨五入しています。実際の請求では消費税などの端数処理があるため、数円ずれることがあります。
例として、共働き夫婦と小学生1人の3人家族で、50Aを契約している家庭を考えます(架空のモデルです)。この家庭は使用量に関係なく、11月から基本料金だけで月401.55円、年に約4,819円増えます。
手順1 検針票で契約アンペアを確かめる
最初にやるのは、自分の契約アンペアを知ることです。東電EPの場合、契約アンペアは検針票か、会員サイト「くらしTEPCO web」の「Web検針票」に載っています。
確かめたら、上の表で自分の行を探します。40A以上の家庭は、11月からの値上がりが平均モデルより大きくなります。
家族が減った、子どもが独立したなど、暮らしが変わったのに契約がそのままの家庭は見直しの候補です。
手順2 同時に使う家電を数える
契約アンペアは、同時に使える電気の量の上限です。東電EPは、1年でいちばん電気を使う場面を想定して選ぶよう案内しています。
- 冬の夕食どきに、キッチンと居間で同時に使う家電
- 夏や冬に、冷暖房を何台同時に動かすか
- ドライヤーや電子レンジを、ほかの家電と重ねて使うか
東電EPのサイトには、同時に使う家電を選ぶと必要なアンペアがわかる「わが家のアンペアチェック」があります。家電ごとのアンペアは機種で違うので、ツールで目安を出してから決めると迷いません。
アンペアを下げすぎると、使いすぎた瞬間にブレーカーが落ちます。 在宅勤務でパソコンと暖房を長く使う家庭は、余裕を残して選びます。
手順3 アンペアを下げると減る額
改定後は、アンペアを1段下げたときの効果も大きくなります。単価表の差から計算すると次のとおりです。
| 変更 | 改定前の月の差 | 改定後の月の差 | 改定後の年間 |
|---|---|---|---|
| 60A → 50A | 311.75円 | 392.06円 | 約4,705円 |
| 50A → 40A | 311.75円 | 392.06円 | 約4,705円 |
| 40A → 30A | 311.75円 | 392.06円 | 約4,705円 |
| 30A → 20A | 311.75円 | 392.06円 | 約4,705円 |
10A下げるごとに、改定後は月392.06円下がります。40Aの家庭が30Aにすると、下がる額(392.06円)が11月からの値上がり(約334円)を上回る計算です。
ただし、東電EPは「アンペアを下げても電気料金の合計額が必ず下がるとは限らない」と注意書きをしています。下がるのは基本料金で、電力量料金は使い方しだいだからです。
手順4 変更を申し込む前の確認
東電EPの案内では、変更前後が10〜60Aの範囲なら、アンペアの変更は無料です。申し込みはカスタマーセンターの電話か、インターネットでできます。
申し込む前に、次の4点を確かめておきます。
- スマートメーターで設定している家は、ブレーカーの取り付けをせずに切り替わる
- アンペアブレーカーがある家は、取り外し工事で10〜15分ほど停電する
- 契約は年間契約が基本で、季節ごとの変更はできない
- マンションやアパートは、所有者や管理人の承諾が要る場合がある
変更した月の基本料金は日割りで精算されます。冬に暖房を多く使う家庭が秋のうちに下げると、冬場にブレーカーが落ちて戻すことになりかねません。冬のピークを基準に決めると、やり直しが起きません。
手順5 料金単価を他社と比べる
託送料金は送配電網の使用料なので、新電力も同じ送配電網を使い、同じように払っています。会社を乗り換えても、託送料金の値上がりそのものからは逃げられません。実際に、Looopでんきは託送料金の変更にともなう料金改定を、東急パワーサプライは料金単価の見直しの検討開始を告知しています。
一方で、託送料金を基本料金と電力量料金にどう割り振るかは、会社とプランで違います。東電EPの従量電灯Bは基本料金に寄せて上げましたが、ほかの会社が同じ配分とは限りません。
比べるときは、改定後の単価で、自分の家の契約アンペアと月の使用量(kWh)を入れて計算します。11月以降の単価を公表していない会社は、まだ比べられる状態ではありません。
使用量はくらしTEPCO webで月ごとに確認できます。冬と夏の多い月、春と秋の少ない月の2つを控えておくと、比較の結果がぶれにくくなります。
11月までにやることの順番
託送料金の値上がりは、契約アンペアで大きさが決まります。家庭でやることを順番に並べ直すと、次のとおりです。
- 検針票かくらしTEPCO webで、契約アンペアと月の使用量を確かめる
- 上の表で、11月からの値上がり額を自分の行で確かめる
- 同時に使う家電を数え、1段下げても足りるか判断する
- 下げられるなら、冬のピークを基準にアンペア変更を申し込む
- 改定後の単価がそろってから、他社の料金と比べる
この記事の数字は東京電力エリアの東電EPの料金です。北陸エリアでは東電EPの料金見直しは行われず、ほかのエリアは電力会社ごとに上げ幅が違います。自分の電力会社の発表を確かめてから判断してください。
あわせて読みたい
参考情報
- 東京電力エナジーパートナー「託送料金見直しの当社電気料金への反映および供給条件の一部見直しならびに特定小売供給約款の変更届出について」(2026年9月29日)
- 東京電力エナジーパートナー「電気料金単価表(低圧)規制料金」
- 東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。