12月末で辞めたら、失業手当の初回は3月ごろ
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12月末で辞めたら、失業手当の初回は3月ごろ

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冬のボーナスを受け取ってから、12月31日付で自己都合退職する。この流れだと、失業手当(雇用保険の基本手当)が最初に口座へ入るのは翌年3月中旬ごろが目安です。

退職から2か月半ほど、収入がない期間ができます。理由は3つあります。7日の待期、1か月の給付制限、そして4週間ごとの認定の順番です。年末年始にハローワークが閉まる6日間も効いてきます。

この記事では、12月31日退職・1月15日にハローワークで手続きした場合を例に、日付を順に追います。金額は、月給30万円で働く35歳の会社員という架空のモデルで計算します。

※日程はハローワークが決める認定日によって前後します。下の日付は制度のしくみから計算した目安です。

退職からの日程を先に一覧で見る

12月31日に辞めた場合の流れを、先に表にまとめます。

時期起きること手当の入金
12月31日退職(ボーナスは12月中に受け取り済み)なし
12月29日〜1月3日ハローワークの年末年始休みなし
1月上旬〜中旬会社が退職の届出をし、離職票が届くなし
1月15日ハローワークで求職の申込み・受給資格の決定なし
1月15日〜21日待期(7日間)なし
1月22日〜2月21日給付制限(1か月)なし
2月22日〜手当の支給対象になる日が始まるまだなし
3月中旬認定日のあと、通常5営業日で振込初回の入金

離職票が届く日と、ハローワークへ行く日は人によって違います。1月15日は「離職票が届いてすぐ動いた」場合の例です。

初回の入金はハローワークへ行った日で決まる

ここまでの日程は、すべて「ハローワークで受給資格が決まった日」から数えています。退職日そのものではありません。

自己都合で給付制限が1か月の人なら、初回の入金は受給資格の決定からおよそ2か月後です。待期の7日、給付制限の1か月、そのあとの認定と振込の5営業日を足すと、この長さになります。

つまり、**離職票が届いた週のうちにハローワークへ行くかどうかで、初回の入金日がそのまま動きます。**離職票が届いてから2週間放っておけば、初回も2週間遅れます。

ボーナスの支給日に在籍している必要

冬のボーナスをもらってから辞める場合は、支給日にまだ在籍しているかを先に確かめます。就業規則で「支給日に在籍している人に支払う」と決めている会社では、支給日より前に辞めるとボーナスが出ません。

12月31日退職なら、12月上旬から中旬の支給日には在籍しています。退職日を12月の早い日に動かすときは、就業規則の賞与の条文を読んでから決めてください。退職の意思を伝える時期によって、査定の扱いが変わる会社もあります。

12月31日から1月中旬は書類待ち

退職してすぐハローワークへ行っても、離職票がないと受給資格は決まりません。離職票は、会社がハローワークに届け出たあとに発行される書類です。

会社が届け出る期限は、退職日の翌日から10日以内です。12月31日退職なら、1月10日が期限になります。

ただし、12月29日から1月3日はハローワークの年末年始休みです。会社の手続きも年明けにずれやすく、12月末の退職は、ほかの月より書類が届くのが遅くなりがちです。

マイナポータルで早く受け取れる場合

2025年1月20日から、離職票をマイナポータルで受け取れるようになりました。郵送を待たずに手続きへ進めます。

使えるのは、次の3つがそろっている場合です。

  • マイナンバーと雇用保険の被保険者番号がひもづいている
  • 本人がマイナポータルと「雇用保険WEBサービス」を連携している
  • 会社が退職の手続きを電子申請している

会社が電子申請しているかは、退職前に総務や人事へ聞けば分かります。12月に辞めると決めたら、11月のうちに連携の設定まで済ませておくと動きやすくなります。

1月15日から2月21日は手当が出ない期間

ハローワークで受給資格が決まった日から、7日間は「待期」です。この7日間は、どんな理由で辞めた人にも手当が出ません。

自己都合退職の場合は、待期のあとにさらに1か月の「給付制限」が続きます。2025年4月1日以降に辞めた人は、この期間が原則1か月です。それ以前の退職は原則2か月でした。

モデルの例では、次のようになります。

  • 待期:1月15日〜1月21日
  • 給付制限:1月22日〜2月21日
  • 支給対象の初日:2月22日

給付制限が3か月になる人

退職日からさかのぼって5年のうちに、正当な理由のない自己都合退職で2回以上、受給資格の決定を受けた人は3か月です。転職が続いている人は、ここを先に確かめておくと日程を読み違えません。

給付制限がなくなる人

2025年4月1日以降に自己都合で辞めた人は、教育訓練を受けると給付制限が外れます。対象は、離職期間中か離職日前1年以内に受けた、再就職に役立つ教育訓練です。

この場合は、待期の7日が終わればすぐに支給対象になります。在職中の1年以内に講座を受けていれば、初回の入金が1か月ほど早まる計算です。対象になる講座かどうかは、受講前にハローワークで確認してください。

2月22日から3月中旬に初回が入る

手当は、原則4週間に1回の「失業の認定」を受けて、まとめて振り込まれます。振込は、認定日から通常5営業日です。

モデルの例で、1月15日から4週間ごとに認定日が来ると仮定します。

  • 1回目の認定日:2月12日ごろ(まだ給付制限中なので手当は出ない)
  • 2回目の認定日:3月12日ごろ(2月22日〜3月11日の18日分を認定)
  • 初回の振込:3月19日前後

認定日は受給資格が決まったときに指定されます。上の日付は4週間ごとと仮定した計算です。実際の日は、ハローワークで渡される書類の日付で確かめてください。

認定を受けるには、認定の期間中に原則2回以上の求職活動が必要です。支給に関わる最初の認定では1回で足ります。求職活動の実績がないと、その4週間分は支給されません。

手当の金額はボーナスを含まずに決まる

1日あたりの手当(基本手当日額)は、辞める直前6か月の給与から計算します。ここで使う給与は、毎月決まって支払われる賃金だけです。

ハローワークの説明では、賞与は除くと明記されています。12月に受け取った冬のボーナスは、手当の額を1円も押し上げません。残業代は毎月の給与に含まれるので計算に入ります。

月給30万円・35歳の場合

6か月の給与の合計を180で割った額が「賃金日額」です。月給30万円なら、180万円÷180で10,000円になります。

30歳以上45歳未満で賃金日額が5,480円以上13,490円以下の人は、給付率が80%から50%の間で決まります。2026年8月1日からの計算式に当てはめると、日額は6,307円です。

自己都合で辞めた人の給付日数は、雇用保険に入っていた期間で決まります。

雇用保険に入っていた期間給付日数
10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

加入期間が10年未満なら90日分で、合計は567,630円です。初回の振込は18日分の113,526円で、その次からは4週間ごとに28日分の176,596円が入ります。

90日分が入り終わるのは6月

モデルの例で、認定日が4週間ごとに来ると仮定して入金を並べました。支給対象は2月22日から5月22日までの90日です。

認定日(目安)認定される日数振込額
3月12日ごろ18日113,526円
4月9日ごろ28日176,596円
5月7日ごろ28日176,596円
6月4日ごろ16日100,912円

4回の合計は567,630円で、90日分と一致します。振込はそれぞれの認定日から通常5営業日後です。**2回目以降は月に1回ほど約17万円が入る形で、月給30万円のときの手取りより少ない額が続きます。**途中で再就職すれば、その時点で支給は止まります。

月給で日額はどう変わるか

同じ35歳で、月給だけを変えて計算しました(2026年8月1日以降の計算式・1円未満切り捨て)。

月給(毎月決まった額)賃金日額基本手当日額給与に対する割合
25万円8,333円5,775円約69%
30万円10,000円6,307円約63%
35万円11,666円6,629円約57%

給与が高いほど、割合は下がります。30〜44歳の日額の上限は8,270円です。手取りの感覚で「給与の8割は出る」と考えていると、月給30万円の人は月4万円以上ずれます。

計算式は厚生労働省「基本手当日額の計算式及び金額(令和8年8月1日〜)」による。最終確認日:2026-10-08。

手当が入るまでの2か月半をつなぐ

12月31日に辞めて3月中旬に初回が入るなら、1月から3月上旬までは収入がありません。その間も、国民健康保険や国民年金などの支払いは続きます。

退職日を1日ずらすと保険料が変わる話は、別の記事で計算しています。辞める日を決める前に、そちらも合わせて確かめてください。

冬のボーナスは生活費として残す

12月のボーナスは、手当が入るまでのつなぎに使える数少ない現金です。月の生活費が25万円の家庭なら、1月から3月中旬までで60万円前後が必要になります。

ボーナスを投資や大きな買い物に回す前に、2か月半分の生活費を普通預金に残しておくと、手当を待つ間に慌てずに済みます。投資に回したお金は、相場が下がった時期に取り崩すと元本を割ることがあります。

家族の扶養に入る場合

手当を受けている間は、配偶者の健康保険の扶養に入れないことがあります。多くの健康保険では、手当の日額が3,612円以上だと扶養の対象外という扱いです。月給30万円のモデルの日額6,307円は、この基準を超えます。

扱いは健康保険組合ごとに違うので、配偶者の勤め先の健康保険に確認してください。給付制限中は手当が出ないため、その期間だけ扶養に入れる組合もあります。

早く再就職したら

手当の残りが3分の1以上ある状態で再就職すると、再就職手当を受け取れることがあります。ただし、給付制限を受けている人には条件が1つ加わります。待期のあと1か月の間に就職する場合は、ハローワークか許可を受けた職業紹介事業者の紹介に限られます。

12月中に済ませておく3つのこと

12月31日に辞めると決めたら、退職前に次の3つを済ませておくと、初回の入金が遅れにくくなります。

  1. 会社に、離職票を電子申請で出すか、いつごろ届くかを聞いておく
  2. マイナポータルと雇用保険WEBサービスの連携を設定する
  3. 直近6か月の給与明細を手元に集め、日額を自分で試算する

試算した日額が分かると、手当が入るまでに必要な現金と、扶養に入れるかどうかの見通しが立ちます。

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参考情報

金額は2026年8月1日以降の計算式で、1円未満を切り捨てた概算です。実際の日額は、ハローワークで渡される雇用保険受給資格者証で確認してください。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。