スマホの通信量、平均13GB・中央値3GB
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先に結論を書きます。スマホの契約容量は「平均的な使用量」ではなく、自分の直近3か月の実測値で決めてください。理由は単純で、データ使用量は平均と実態が大きくずれている項目だからです。
MM総研が2026年1月に実施した調査では、スマートフォン利用者の月間データ通信量は平均13.25GB。ところが同じ調査の中央値は3GBでした(2026年2月17日発表・最終確認日:2026-08-29)。
平均13.25GBと中央値3GB。この2つが4倍以上も開いているということは、ごく一部の大量に使う人が平均を引き上げていて、利用者のちょうど真ん中の人は月3GBしか使っていないということです。
にもかかわらず、多くの家庭が「足りなくなったら困るから」と大容量プランを契約したまま何年も過ごしています。ここでは、ひとつの家庭を例に、その見直しを順番に追いかけてみます。
例として考える家庭:3回線で月1万4千円
以下は実在の家庭ではなく、統計値を当てはめて作った架空のモデル世帯です。数字は調査の平均額をそのまま置いたもので、実際の請求額はプランや割引で変わります。
- 夫婦とも30代の会社員、小学生の子どもが1人
- 大手キャリア(MNO)で3回線を契約
- 通信量の中身は把握していない。「たぶん足りていない気がする」から大容量のまま
MM総研の同じ調査によると、月額利用料金の平均はブランドの区分ごとに次のように分かれています。
| 契約先の区分 | 月額利用料金の平均 |
|---|---|
| MNO 4ブランド(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル) | 4,656円 |
| サブブランド(ワイモバイル、UQ mobile など) | 3,119円 |
| MVNO(いわゆる格安SIM) | 1,830円 |
このモデル世帯の3回線をMNOの平均額で置くと、月13,968円、年間で167,616円。仮に3回線すべてがサブブランドの平均額になったとすると月9,357円、年間112,284円です。差額は年間55,332円。
もちろんこれは平均額どうしを引き算しただけの試算で、この金額がそのまま浮くわけではありません。ただ、「毎月なんとなく払っている数千円」は、年単位にすると旅行1回分の重さになるということは押さえておきたいところです。
しかもスマホの支出は通信料だけではありません。同調査の端末購入金額の平均は78,771円。通信料を下げても、端末を分割で買い替え続けていれば支出の総額は下がりません。
つまずきの正体は「平均」に合わせていること
この家庭がプランを決めたときの発想は、おそらくこうでした。
「みんな動画も見るし、13GBくらいは使うんだろう。20GBか無制限にしておけば安心」
これが典型的なつまずき方です。平均13.25GBという数字は、月に50GB、100GBと使う一部の人が押し上げた結果であって、多数派の実感を表していません。真ん中の人は3GBです。
自宅と職場にWi-Fiがあり、動画は家でまとめて見て、外ではSNSと地図と音楽くらい——という使い方なら、月3〜5GBに収まっているケースは珍しくありません。「足りないかもしれない」という不安は、たいてい実測していないことから来ています。
不安を根拠に容量を買っている状態を、まず数字に置き換える。 ここが出発点です。
この家庭が最初にやったこと:3か月分の使用量を見る
契約先を変える前に、この家庭は自分たちの使用量を確認するところから始めました。各社の会員向けアプリやマイページには、月ごとのデータ使用量の履歴が残っています。
見るときのポイントは3つです。
- 1か月ではなく3か月分を見る。旅行や帰省があった月は跳ね上がるため、1か月だけだと判断を誤ります
- 回線ごとに分けて見る。夫婦と子どもで使い方はまったく違います。3回線を同じプランで揃える必要はありません
- 「一番多かった月」を基準にする。平均月ではなく最大月に耐えられる容量を選ぶと、後から慌てずに済みます
このモデル世帯では、夫が月4GB前後、妻が月2GB前後、子どもが月1GB未満、という結果になったとします。3人合わせても月7GB程度。ここで初めて、「20GB以上のプランを3回線分払い続ける理由がない」という事実が見えてきます。
3つの選択肢を、この家庭に当てはめる
使用量がわかったら、選択肢は大きく3つです。今のMNOで小容量プランに変える、サブブランドに移る、MVNOに移る。
スマホ代 | 月3〜5GBの家庭の場合
小容量で足りる家庭の3つの選択肢
月額の目安はMM総研2026年1月調査の区分別平均額
| 月額の水準 | 手続きの手間 | つながりやすさ・サポート | |
|---|---|---|---|
| 今のMNOで小容量プランに変更 契約先はそのまま | △ 平均4,656円の区分。下げ幅は小さめ | ○ マイページで完結。番号も端末もそのまま | ○ 今と変わらない |
| サブブランドに乗り換え ワイモバイル、UQ mobile など | ○ 平均3,119円の区分 | △ 乗り換え手続きが必要 | ○ 実店舗があり対面相談も可能 |
| MVNO(格安SIM)に乗り換え 自社回線を持たない事業者 | ○ 平均1,830円の区分。最も安い | △ 乗り換え手続きが必要 | △ 手続きはオンライン中心。混雑時間帯の速度は事業者差が大きい |
- ※金額はMM総研「スマートフォン利用者の月額利用料金は3,997円に低下」(2026年2月17日発表・2026年1月調査)の区分別平均であり、特定プランの料金ではありません。
- ※実際の料金・容量・割引は各社の公式サイトで最新の内容をご確認ください。
資産化計画
表のとおり、「一番安い=自分に一番合う」とは限りません。月2,000円弱まで下げたいならMVNO、手続きやトラブル時に相談窓口がほしいならサブブランド、という分かれ方です。
なお、サブブランドの小容量プランは3GBちょうどではなく、5GB前後から始まる場合があります。たとえばワイモバイルの現行プラン「シンプル3」は、S・M・Lがそれぞれ5GB・30GB・35GBという構成です(ワイモバイル公式サイトで2026-08-29に確認)。中央値の3GBぴったりに合わせたいならMVNO、少し余裕を持たせたいならサブブランド、と考えると選びやすくなります。
それでも大手に残したほうがいい場合がある
正直に書いておくと、全員が乗り換えるべきだとは思いません。次のどれかに当てはまるなら、乗り換えで得られる金額より失うものが大きいことがあります。
- 家族割や光回線とのセット割が深く効いている。回線を1本抜くと、残った家族の割引まで外れて総額が上がることがあります
- 端末の分割払いが残っている。乗り換えても残債は消えません。支払いが二重に感じられる期間が生まれます
- キャリアメール(〜@docomo.ne.jp など)を各種登録に使っている。持ち運びは有料で可能ですが、登録先の変更作業が発生します
- ポイント経済圏に深く乗っている。通信料の支払いで貯まるポイントを含めて計算しないと、実質の損得は出ません
判断材料は「月額の安さ」ではなく、家族全体の総支払額です。 1回線だけを見て決めると、この4つのどれかで足をすくわれます。
ちなみに、割引の設計はサブブランド側にもあります。ワイモバイルの場合、家族割引サービスは2回線目以降が月1,100円引き、おうち割 光セット(A)は月1,650円引きという条件が公式サイトに掲載されています(2026-08-29確認)。乗り換え後の金額も、割引を含めて比べないと正しく比較したことになりません。
手続きは「ワンストップ」で以前より軽くなった
「面倒くさそう」という理由で先延ばしにしている人は、前提が古いかもしれません。
かつては、乗り換え前の会社に電話してMNP予約番号を発行してもらい、期限内に新しい会社へ申し込む必要がありました。今は総務省の働きかけで2023年5月24日から順次「MNPワンストップ方式」が始まり、対応事業者どうしなら、乗り換え先への申し込みだけで手続きが完結します(予約番号の取得が不要になります)。
また、MNPの転出手数料は原則無料になっています(政府広報オンライン)。
ただし条件はあります。乗り換え元・乗り換え先の両方がワンストップに対応していること、ウェブでの手続きであることが前提で、店舗申込や法人契約などでは従来どおり予約番号方式が必要になる場合があります。「無料で簡単」を鵜呑みにせず、自分の組み合わせが対応しているかだけは事前に確認してください。
この家庭が決めた、進める順番
最後に、モデル世帯が実際にたどった順番を並べておきます。今週のうちに①と②まで進めば十分です。
- 各回線の直近3か月のデータ使用量を書き出す(会員アプリまたはマイページ)
- 今の請求額を、回線ごとに分解する。通信料・端末の分割残債・オプション・割引をそれぞれ分けて書く
- 端末の残債と割引の終了時期を確認する。残債が数か月で終わるなら、そこまで待ってから動くほうが混乱が少ない
- 家族全体の総額で比べる。1回線だけ抜いたときに他の回線の割引が外れないかを確認する
- 乗り換え先を1〜2社に絞り、公式サイトで最新の料金と適用条件を読む
このうち、②の「請求額を分解する」でつまずく人が多い印象です。明細を見ても内訳がわからないという場合は、家計簿アプリで通信費を1つの費目としてまとめてしまうより、回線ごとに記録したほうが判断しやすくなります。
固定費の見直しは、金額の大きい順ではなく「中身を把握できている順」に進めると続きます。 通信費は明細が全部残っている分、実は最も手をつけやすい費目です。
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参考情報
- MM総研「スマートフォンの月額利用料金は3,997円に低下」(2026年2月17日発表・2026年1月調査)
- 政府広報オンライン「番号を変えずに携帯会社を乗換え! MNPの転出手数料が原則無料に!」
- ワイモバイル 料金プラン(公式)
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。料金・キャンペーン・適用条件は変更されることがあるため、契約前に必ず各社の公式サイトで最新の内容をご確認ください。