フラット35と変動金利、30代はどっちが得?
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<この記事の範囲> これから新規で住宅ローンを組む人の「固定(フラット35)か変動か」という金利タイプ選びだけを扱います。すでに返済中で見直しを考えている方は借り換えタイミングの記事、夫婦でいくら・どう借りるかはペアローンと収入合算の記事が対応記事です。
「フラット35は金利が高いからやめたほうがいい」——ネットでそう書かれているのを見て、変動金利にほぼ心を決めかけている。でも日銀の利上げのニュースを見るたびに、「本当にこのまま変動でいいのか」と手が止まる。2026年7月、住宅ローンを組もうとしている30代の多くが、この分かれ道で立ち止まっています。
結論から言うと、「どっちが得か」は金利だけでは決まりません。決め手になるのは、あなたが「これから金利がどれくらい上がっても家計が耐えられるか」という一点です。この記事では、2026年7月時点の実際の金利で試算しながら、感覚ではなく数字で判断できるように整理します。
2026年7月、いま金利はどうなっているか
まず現在地を確認します。フラット35と、民間銀行の変動金利では、水準がはっきり違います。
- フラット35(全期間固定):年3.14%(借入期間21〜35年・融資率9割以下・団信あり、2026年7月・住宅金融支援機構)
- 民間の変動金利:ネット銀行でおおむね年0.7〜1.0%台、大手銀行の適用金利の中央値は約1.0%(2026年7月時点)
数字だけ見ると、変動金利のほうが2%以上低い。ここだけを見て「フラット35は損」と結論づける記事が多いのですが、それは将来の金利が今のまま変わらない、という前提に立ったときの話です。フラット35は35年間ずっと3.14%が変わらないのに対し、変動金利は半年ごとに見直され、上がる可能性を抱えています。
比べているのは「今の金利」ではなく「35年間の金利」です。 ここを取り違えると判断を誤ります。
いくら差がつくのか、3500万円で試算する
抽象論では決められないので、具体的な数字で見てみましょう。
前提:借入3500万円・返済期間35年・元利均等(試算は概算です。実際の返済額は金融機関のシミュレーションでご確認ください)
金利が動かないと仮定すれば、総返済額の差は約1,500万円以上。これだけ見れば変動の圧勝です。
ところが変動金利は、この「動かない前提」が保証されていません。仮に借入から数年後に変動金利が年2%まで上がり、その後も高止まりしたとすると、総返済額の差は一気に縮まります。ケースによっては固定を選んでおいたほうが結果的に安かった、という逆転も起こり得ます。
変動金利の魅力は「今の低さ」、フラット35の価値は「上がらない安心」。売っているものが違うのです。
判断を分ける3つの軸
金利の高低だけで選ぶと後悔します。次の3つの軸で、自分がどちら寄りかを確認してください。
軸1:金利が上がったとき、家計に余力があるか
変動金利は、金利が上がっても**5年間は毎月の返済額が変わらない「5年ルール」**と、**上がっても前回の1.25倍までしか増えない「125%ルール」**を設けている銀行が多くあります。急に返済額が跳ね上がるわけではありません。
ただしこれは「猶予」であって「免除」ではありません。返済額が抑えられている間、増えた利息は先送りされ、最終的に払う総額は増えます。毎月の返済額が2〜3割増えても生活が回るか——ここに余力がある人は変動、ギリギリの資金計画なら固定が安心です。
軸2:完済までの期間が長いか短いか
借入期間が短い(例:20年以下)、または繰上返済で早く返し切る予定なら、金利上昇の影響を受ける期間が短く、変動金利の低さを活かしやすくなります。逆に35年フルで返す予定なら、それだけ金利上昇にさらされる時間が長く、固定の安心が効いてきます。
なお、返済期間20年以下ならフラット20という選択肢もあり、こちらは年2.82%(2026年7月)とフラット35より低く設定されています。
軸3:健康状態や職業に不安があるか
フラット35は団信(団体信用生命保険)の加入が任意で、健康上の理由で民間ローンの団信に通りにくい人でも借りられます。また保証料が0円で、繰上返済手数料もかかりません。自営業や勤続年数が短いなど、民間の審査が厳しくなりがちな人にとって、フラット35は「そもそも借りられる」という土俵の広さが強みです。
変動か固定かの前に、「自分はどちらなら通るのか」で選択肢が決まる人もいます。
今日からできる具体アクション
迷ったまま金利だけ眺めていても前に進みません。次の順番で手を動かしてみてください。
- 借入予定額と期間を決める。まだ物件が固まっていなくても、上限の目安を置く。
- フラット35と変動、両方で毎月返済額を試算する。住宅金融支援機構や各銀行の公式シミュレーターで、実際の数字を出す。
- 「変動金利が2%まで上がったら」の返済額も出しておく。この金額を見て平気か不安かで、あなたの答えはかなり絞れます。
そのうえで、自分の年収・家族構成・他のローンまで含めて総合的に判断したい人は、住宅ローンに詳しいFPに一度相談するのが近道です。銀行の窓口は自行の商品を勧めがちですが、独立系のFPなら固定・変動・借入額そのものまで中立的に一緒に考えてくれます。初回無料の相談を「聞くだけ」で使うのも十分ありです。
よくある質問
Q1. 結局、2026年に借りるならフラット35と変動どちらが人気ですか? 低金利の魅力から変動金利を選ぶ人が依然として多数派ですが、日銀の利上げ以降、金利上昇リスクを避けたい層でフラット35を見直す動きも出ています。人気だから安心なのではなく、自分の家計の耐久力で選ぶのが正解です。
Q2. フラット35は途中で変動に借り換えられますか? 借り換え自体は可能です。ただし借り換えには数十万円単位の諸費用(事務手数料・登記費用など)がかかり、金利差が小さいと元が取れないこともあります。「あとで変えればいい」と安易に考えず、最初の選択を慎重にするのが基本です。
Q3. 団信ありとなしで、フラット35の金利はどれくらい変わりますか? 2026年7月時点で、団信なしを選ぶと団信ありの金利から年0.20%引き下げられます。逆に、がんなどを含む3大疾病付団信は年0.24%、夫婦で加入するペア団信(デュエット)は年0.18%の上乗せです。保障を手厚くするほど金利は上がるため、必要な保障とのバランスで決めます。
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参考情報(最終確認日:2026-07-03)
- 住宅金融支援機構【フラット35】最新金利情報:https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/top
- ダイヤモンド不動産研究所 2026年7月の住宅ローン金利予想:https://diamond-fudosan.jp/articles/-/132585
- モゲチェック 住宅ローン金利2026年7月の最新動向:https://mogecheck.jp/articles/show/51rzNy7XEJ5o4mQ6ZkVv
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。金利・制度は変わりやすいため、実際の借入時は各金融機関・公式サイトで最新情報をご確認ください。